利尻山(東稜〜北稜)
2008年5月2日〜5日
今年は雪が少なくアプローチは楽であるが、登山自体はブッシュが多く厳しい面が有った。反面、天候には恵まれ計画は無事終了した。
2008年5月2日  晴
稚内着10:40 利尻着12:20鬼脇着 13:40 C1着15:10
登山口まで林道を走る。林道は夏道の更に上まで伸びている。丁度ルンゼ状の雪渓が尾根に伸びていたのでそこを登りブッシュ漕ぎして夏道に出る。650mで残り乏しい雪渓にテントを張りC1とした。ジンギスカンと材料でC1到着時はクタクタになった。初日から夏の「日高のブッシュ」を実感出来るとは・・・・。

2008年5月3日  曇/晴
C1発 4:30 鬼脇山10:00 山頂(北峰)14:20 鴛泊ルート避難小屋C2 15:30
鬼脇山付近から完全に夏道が消えトレースが出来なくなるが、この辺からハイ松も短く笹も細くなり、徐々に雪が出てくる。と同時に岩稜も多くなり斜面も立ってくる。(ここまでは雪が殆ど無くブッシュ漕ぎの世界) 鬼脇山からの稜線はヤムナイ沢側がどんどん侵食または崩壊し、底がえぐられていて見た目草付であるが踏み抜くと、源頭まで墜落する危険がありアフトロマナイ沢側を巻くがここも立っているので慎重に渡る。厳冬期は雪庇に注意が必要な場所で当然テン場も無い。また、南峰基部まで大きく蛇行した尾根で南峰頂上まで気を抜けない。バリエーションルートでは易しいが、安全とは比例しない。直下の岩峰は左側を約5m程度クライムダウンし雪面を巻いて南峰下部まで直上し、頂上下部で本峰までトラバース。本峰も狭いので更に北峰まで移動するが、風が強いので念のためザイルを使用(南峰〜本峰)北峰で写真を撮り360度パノラマを満喫する。

2008年5月4日  晴
C2発 4:30 鴛泊着 9:00 鴛泊発11:30 長浜(栞橋)発14:00 C3着 16:30
好天で快適に夏道を下山する。バスで大空沢を目指す。長浜には2箇所あったバス停は現在1箇所で、バス停で降りた我々は、栞橋まで戻る事になった。気を取り戻し大空沢に取り付くが、前日聞いていた通り道路工事の立派な道が延々と伸びている。入り口は政泊とか。タラタラと歩き結局終点は、ベースキャンプ付近まで整備されていた。以前の川原歩きは不要となりタクシーもここまで往復してくれるから、夏は大きく時間短縮になる。(冬はスノーモービルで入山すると楽)しかし、西側の風情は無くなった。別パーティが無事非難小屋に到着したことを確認できたので、明日はレリーフのお参りだけで下山とする。

2008年5月5日  晴
C3発 4:45 レリーフ 5:15 テン場戻り 5:50下山開始 6:10 長浜着 8:15 鴛泊着 10:00
景色の変貌にレリーフがなかなか見つけられない。その周辺で合掌し再度確認しながら下山したら発見しました。下部が腐食してブルで押したら簡単に崩れそうな岩で、そのうち移動しないと工事で取り壊されそう。ここには他の山岳会のレリーフも埋め込まれ、現在は3枚となっている。再度合掌後長浜へ下山
初日のブッシュこぎを終え、明日以降の行く手に思いをはせる。
鬼脇手前
本峰から鬼脇山方面
山頂付近から。
前が南峰、真ん中が本峰、奥が北峰
リーダーの尻すべりの軌跡
真っ青な空と北峰を見上げる。
周りの開発が進んでも、
圧倒的な様相は今も変わらずの西壁。